ねこのめ

ねこのめみたいにくるくる回る日常の出来事

「ひかりの森」



ひかりと音で演出した永山記念公園でのイベント「ひかりの森」

「ひかりの森」は、開拓使通(北3条通)沿道のまちの価値を高め盛り上げようと、
地元企業や団体が主体となって企画したイベントで、LED照明機器と音楽を連動させる
プログラミング技術を駆使して公園の樹木を色とりどりに変化させるライトアップショーです。

昨年は北海道出身のアーティスト「サカナクション」の楽曲を使用したひかりのショーが実現。
開催当日は創成東地区の住民、地域で働く人、サカナクションファンが集い、
曲の雰囲気とひかりの世界が見事に融和したイベントを楽しみました。

今年も8月8日(土)、9日(日)に「ひかりの森」が開催。

ダンスミュージックに合わせたひかりの演出で公園を彩ります。



▲右側に見える開拓使時代からある歴史的建造物「旧永山武四郎邸」も幻想的な雰囲気に


ライトアップイベント「ひかりの森」が初めて行われたのは2014年の夏。
サッポロファクトリーと永山記念公園の間にある遊歩道で、実験イベントを実施したのが始まりです。

永山記念公園はサッポロファクトリーのアトリウム東側に隣接する公園で、
敷地内には北海道指定有形文化財の旧永山武四郎邸があります。



▲道指定有形文化財の旧永山武四郎邸。

第2代北海道庁長官で「屯田兵の父」と呼ばれる永山武四郎の私邸として
1877(明治10)年頃に建てられました。開拓使時代の洋風建築を知る貴重な建物として
北海道遺産にも選定されています。隣の白い建物は1937(昭和12)年頃、三菱合資会社
旧永山邸買収後に新しく建てた旧三菱鉱業寮。

どちらも美しく価値を遺した状態で現存する上流住宅の良例として、北海道の建築史上重要な存在です。

市内中心部という事を忘れるくらい静かで緑が多いところなのですが、
普段は何気なく通り過ぎてしまう場所。実験イベントではこの遊歩道の樹木を
ダンスリミックス曲に合わせてライトアップし、ひかりのイベントを実験的に実施しました。



▲左側がサッポロファクトリーアトリウム。普段は通り過ぎるだけの道ですが…



▲ライトアップされた遊歩道の樹木。LEDでカラフルに彩られた樹木はひかりのトンネルのよう

遊歩道での実験で手ごたえを感じたイベント実行メンバーは、より本格的なイベントを企画。

直線的な遊歩道ではなく会場を永山記念公園に移し、さらに空間を広く使うことにしましたが、
永山記念公園をイベント会場にした前例がなく、実行メンバーはまず
配置図作成のための測量からはじめるという骨の折れる作業からのスタートになったそうです。



▲ライトアップに使用するライトの設置準備の様子。
こうしてみるとかなりの大きさと数ですが、一つひとつ図面を確認しながら手作業で配置していきます



▲日中の永山記念公園の様子は普段と変わらず静かな雰囲気。

配置されたライトは白いオブジェのよう…

昨年は、通りから奥に入った会場の場所がわかりにくいことと
雨が降りそうなお天気という心配が重なり、どれくらいの来場者が訪れるか不安な状況。
しかし、開催時間前になると次々に人々が集まり、夜の永山記念公園はかなりの来場者に。



▲通り沿いから見たイベント開催時の様子。
サカナクションの楽曲と樹木に反射したひかりの効果で公園内が普段と違う特別な空間に

サカナクションツイッターを見て来ました!」「前に実験イベントをやっているところを見て気になって」
「仕事帰りに通りかかったら、公園がライトアップされていてびっくりして見に来ました」…などなど、来場理由はさまざまですが、音とひかりに誘われて多くの人が集まり、イベントの来場者集は2日間で約700人に!



▲永山記念公園の中でひかりのショーを楽しむ人々。サカナクションファンもたくさん来てくれました



▲樹木に映るひかりと影が幻想的な雰囲気の中、普段はなかなかできない夜の公園の散歩ができるのも魅力のひとつ



▲プログラム技術でサウンドと光が完全に同期しているので視覚的に音楽を楽しむことができます。