ねこのめ

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「銀が金より輝くとき」難病の子のため銀メダルをオークションへ

・オリンピックで全てを懸け戦った



オリンピックは選手たちが全てを懸けて戦い世界の頂点を目指す場です。
メダルを獲得することは選手たちにとって最高の名誉です。
メダルはお金には代えられない大切な存在のはずです。

リオ五輪の男子円盤投で銀メダルを獲得



リオ五輪の男子円盤投で見事2位となったポーランド
ピオトル・マラチョフスキ選手もまた今年誕生した名誉あるメダリストの一人でした。

彼は1983年生まれ、身長192cm体重は122kgの円盤投げ選手です。

2008年の北京五輪でも銀メダルを獲得しており、
210年のオーストラリア選手権では金メダルを獲得するなど、
円盤投げ界で有名な有力選手です。

・そんな彼が銀メダルをオークションにかけた



そんな彼が、メダルをオークションにかけることにしたのです。
まさか、あのオリンピックのメダルを売ってしまうなんて、これに世界は驚きました。

選手にとって勲章の証である大切なメダルを手放すことにしたピオトルさん、それにはある理由がありました。

・難病である少年のために



ピオトルさんはポーランドに住む3歳の少年、オレクくんのためにこの行動に出たのです。

オレクくんは網膜芽細胞腫という目のガンを患っており、
ポーランドでは治療は出来ないため、アメリカへ行き治療を受ける必要がありました。

治療に約48万ズウォティ(約1260万円)もの大金が必要で、
ポーランドのSiepomaga財団が3分の1の資金を集めていましたが、まだ必要額には達していませんでした。

網膜芽細胞腫



網膜芽細胞腫とはどういう病気なのか少しだけご紹介します。

網膜芽細胞腫は網膜に発生する悪性腫瘍(しゅよう)で、網膜芽腫と呼ばれることもあります。
乳幼児に多い病気であり、出生児15,000〜16,000人につき1人の割合で発症しています。

網膜に腫瘍ができると視力が低下しますが、
乳幼児はまだ、ものが見える、見えないという状態がよくわからず、
その状態を伝えられないことから、発見されたときには進行している場合も少なくありません。


・病状が進むとガンが転移する



早期に治療すれば生存率が高い病気だと言われていますが、
ほおっておくと別の臓器にガン細胞が転移し、命を落とす危険のある病気です。

・その話を聞いたピオトルさんが決意する



その話を聞いたピオトルさんはメダルを手放してもいいから、
オレクくんを助けてあげたいと思いました。

そして、メダルをオークションにかけ資金に変えようと考え付いたのです。

「金メダル以上の価値がある銀メダル」



そして、ピオトルさんはFacebookで呼びかけを行いました。

Facebookでの呼びかけ



オリンピックでメダルを取ることはアスリートにとって生涯の夢です。

すべてをかけオリンピックに挑みましたが、金メダルは残念ながら今回は取れませんでした。

でもこの銀メダルがさらに輝く時がきたんです。

リオでは金メダルを目指して闘いましたが、皆さん、お願いします。

もっと素晴らしいもののために、一緒に闘ってください。

皆さんの助けがあれば、わたしの銀メダルは、金メダルより輝けるはずです。



・まだ資金が足りない…



このピオトルさんの呼びかけにより、集まったお金は8月24日時点で190万円ということでした。

しかし、これでは目標額には達していません。

オレクくんには一刻も早く手術を受けてほしい中でこの状況を見ると
どうしても気持ちに焦りを感じてしまいます。

・そこに現れたのが…



しかし、このピオトルさんの行動がメディアで取り上げられ、ついには富豪の姉弟
ドミニカ・クルチェクさんとセバスチャン・クルチェクさんの耳に届きました。

彼らの資産は計34億ドル(約3460億円)という大富豪です。

この2人が銀メダルを購入し、必要な経費をすべてまかなうと申し出てくれたのです。

・銀メダルが金メダルより輝いた瞬間!



これに世界中の多くの方が感動しました。

何よりも輝くまぶしい銀メダルの様子が頭に浮かびますね。

難病の少年のためにメダルを手放すこともいとわないピオトルさんの素晴らしい行動には頭が上がりません。

ピオトルさんは「オークションに参加してくれた全ての人に感謝したい」とおっしゃっています。

ピオトルさんの勇気ある行動が人々の心を動かし奇跡を起こしたのです。

新しい一歩を踏み出したオレクくんの手術はまだこれからです。

どうかみんなの思いが届き無事に手術が成功することを祈ります。