実は“2種類”存在する「サクマドロップス」
子どもの頃味わい、今でもスーパーなどの棚に並んでると「なつかしい」と思うお菓子と言えば?
そのランキングがあれば上位間違いなしの「サクマドロップス」
実はアレ、違う会社が出している2つの「サクマドロップス」があるのをご存知でしょうか。
1つは、東京都目黒区「サクマ製菓」の「サクマドロップス」
もう1つは、東京都豊島区「佐久間製菓」の「サクマ式ドロップス」
元はといえば、明治に「佐久間惣次郎商店(のちに佐久間製菓株式會社)」が発売していた
「サクマ式ドロップス」というのが本流であり、元祖なのですが、
太平洋戦争期に砂糖の供給が止まると、会社が廃業してしまいました。
戦後、「佐久間製菓株式會社」の番頭だった人物が興した会社が「佐久間製菓」。
また、「佐久間製菓株式會社」の社長だった人物の三男が興した会社が「サクマ製菓」。
両社共にドロップスを発売し、その商標に関しては当然裁判にも発展したわけですが、
結果的に現在は「サクマ式ドロップス」の「佐久間製菓」と、
「サクマドロップス」の「サクマ製菓」という住み分けをして、両者同じような飴を販売しています。
……という建前になっているものの、
あなたの記憶の中で「サクマドロップス」というとどっちのことかと問われれば、どっちも同じ、
あるいは別に区別はしていなかった、というのが正直なところでしょう。
コチラがサクマ製菓の「サクマドロップス」です。
透明感のある飴のフレーバーは、
【 イチゴ・レモン・オレンジ・パイン・リンゴ・ハッカ・メロン・スモモ 】
コチラは佐久間製菓の「サクマ式ドロップス」。
やや白く粉を吹いている飴のフレーバーは、
【 イチゴ・レモン・オレンジ・パイン・リンゴ・ハッカ・ブドウ・チョコ 】
同じようで味の種類が少しだけ違ったんですね。
また、
よく見ると四角いデザインのものは、
「サクマ」「サクマ式」と文字が書いてあることもわかります。
缶自体も、並べて見てみれば大きさやデザインが違うこともわかりますね。
また、「火垂るの墓」コラボ・復刻デザインを覚えている方もいるでしょう。
こちらは「佐久間製菓」「サクマ式ドロップス」のほうでした。
「火垂るの墓」で小道具として使われたのが
戦前の「サクマ式ドロップス」の復刻である以上
これは「サクマドロップス」の「サクマ製菓」は太刀打ち出来ません。