ねこのめ

ねこのめみたいにくるくる回る日常の出来事

悔やむ。



僕が、中学生の頃から父親とは離れ離れだ
北海道では、あまり稼げないので東京で働いていて全く戻ってこない。

二年前、退職して北海道へ戻ってきたことがあったが
母と20年間程別居していたので、もはや他人で
喧嘩ばかりの日々を経て、また東京へ戻ってしまった。

僕は、父親に可愛がられていないと思っていた

小さな頃から、入院や病院に罹りすぎて
両親の稼いでくれたお金が、無くなることになった
僕は、父親に恨まれているとずっと思っていた。

父親は、二年前に戻ってきたとき
母と喧嘩ばかりなので、何度も僕の家に来た
来ることがわかってれば、気合入れてご飯でも作ったのに
あまり美味しくないお好み焼きモドキを見つけて「食べていいか?」と聞かれた
「もちろん!」と言ったものの、最強の手抜き料理で
しかもあまり美味しくない。

お父さん、僕は美味しいものをあなたに食べさせたことがない
中学生の頃、失敗した赤ワインで作ったゼリーとか
初めて作った味の薄すぎるうどんとか

僕が自信がある料理を、食べてもらいたかった
食べさせる機会が、全くなかった
でもそれはもう一生叶わないかもしれない。

僕は、父親に可愛がられていないと思っていた

でも父は、僕が初めて作った自費出版の本を大事に持っていた
小学生の時に、小説を書いては父に読んでもらっていた
何もやり遂げられずに、申し訳なく思う。
僕が初任給で父に買った靴も、ベストも捨てないで持っててくれた
「誰から貰ったかわからない」なんてことはなくて
僕から貰ったと、ちゃんと覚えててくれた。

日曜日は、母の日

父の日は、祝ったことがない
父の誕生日も祝ったことがない

でも僕は、父も母も同じように好きだ。